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ドクトル・ジバゴ [映画]

ようこそです。 

「ドクトル・ジバゴ」(1965)米伊合作 

巨匠デビッド・リーン監督 

3時間を超える大作です。 

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原作はロシアの詩人・作家ボリス・パステルナーク

(ロシア語読みはパスチェルナクと思われます)

詩人・医師の主人公ジバゴは本人がモデルの自伝的小説。  

ロシア革命の前後に激動の歴史にほんろうされるジバゴと

ヒロイン、ラーラとの不倫愛を中心に描いた作品。

(以下ネタバレあらすじ) 


イントロはそれぞれの過去と未来から始まります。

ラーラの娘である少女を探す士官。

少年の頃母の葬儀の日に赤いバラライカをプレゼントされたジバゴ。


革命前夜モスクワで、ボリシェビキ(ロシア共産党)の恋人がいながら

洋装店を営む母のパトロンに言い寄られるラーラ。

自殺未遂した母を助けたのは駆け出しの医者のジバゴだった。

二人は第一次大戦の前線の病棟で医師と看護婦として再会する。


任務がとけモスクワに戻ったジバゴの豪邸は共産主義者に占拠され

やむなく家族とともに鉄道でシベリアの別邸へ避難する。

氷に閉ざされた家、早春の頃咲き乱れる黄水仙

つかの間の平和の中、ジバゴとラーラは再び出会う。


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ラーラの元ボリシェビキの夫は無慈悲な独裁者になっていた。

弱みにつけ込むように母の元パトロンも現れる。

ジバゴはパルチザンに医師としてとらわれ

家族と離散、ラーラと合流するも結局離ればなれに。

時がたちモスクワでラーラをみかけ跡を追うも

心臓発作で絶命。


ここでイントロのラーラの娘のシーンへ戻る。

バラライカが弾け恋人とともに去る若い娘に

過去と未来の時間が重なる。



デビッド・リーンの特色をいくつか。

名曲と誉れ高いラーラのテーマは

モーリス・ジャール(仏)の作曲。

帝政ロシアの舞踏会を思わせる優雅なワルツ。

美しいだけに背景の激動の時代が強調されます。

「ライアンの娘」でも明るい曲が流れると、より内容の深刻さを感じました。

同監督の「ライアン」「オリバー・ツイスト」で見られたリンチのシーン。

やはり今回も老残の将校が犠牲になっていました。

集団心理の恐ろしさの場面の定番です。



長大なスケールの大河歴史物語。

ロシア革命、戦争、シベリアへの逃避行。


元パトロンの男は時代が変わってもしたたかに生きぬき

元恋人は弱さゆえ流されるという対比。

主人公ジバゴは医師でありながら心は愛に流される。

背景があまりに過酷なので愛に救いを求めるのでしょう。

(個人的には真面目で好きなタイプ)


原作もののせいかジバゴが詩人であるとか

小娘だったラーラが急にしっかり者の看護婦になっていたり

ところどころ唐突な感じがしました。

 

オマール・シャリフはエジプト出身なのにロシア人に見えてくるから不思議。

濃い顔立ちはちょっと小澤征悦に似ていますね。 

映像と音楽が美しく見応え有り[手(チョキ)]3時間あっという間でした。

 

 
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また次回[ー(長音記号1)] 

 

 

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雪の女王 [映画]

ようこそです。
 
ロシアアニメーション「雪の女王」(1957) 
レフ・アタマーノフ監督 
 
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ロシア語読みはスニェージナヤ・カラリェバ
アンデルセンの原作は1844年でした。 
 
まずはネタバレあらすじ [バッド(下向き矢印)]
 
カイとゲルダは一緒にバラの花を育てるなかよし。
二人は冬の夜おばあさんから雪の女王のお話をきく。
笑い飛ばしたカイに怒った女王は吹雪をおこす。氷のかけらが
カイの心臓にささって記憶をなくし悪い心になってしまう。
 
ゲルダは雪の女王に連れ去られたカイを探しに旅に出た。
魔女の花園、舞踊会のはねた宮殿、
山賊の洞穴に迷い込む。
気性の激しい山賊の娘の助けで
鹿に乗り女王のいる氷の国へ向かうゲルダ。
 
やっと見つけたカイに抱きつくと
ぬくもりで氷がこぼれおちゲルダへの心を取り戻すのだった。 
 
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ジブリライブラリー版では特典に宮崎駿監督のインタビューがあり、
映画について熱く語っています。 
 
ゲルダのカイを追う一途さ。そのやさしさに涙を流す山賊の娘。
女性の様々な心を描き切っているのに感動して
その後のアニメ制作の指針になったそうです。
 
ゲルダのキャラクターは宮崎アニメのヒロインを思わせます。
ストライクのタイプなのでしょうね^^ 
 
映像はきれいですがディズニーと比べると地味な印象。
素朴な味わいが魅力です。
 
 
もう一つの特典の短編フィルム
「鉛の兵隊」(1970)レフ・ミリチン監督
一本足の鉛の兵隊が人形のバレリーナに恋をするお話。 
 アンデルセンの童話は、ひとすじなわではいかない展開が待っています。
 
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バレエを踊るシーンや古い街並みなど 
映像と音楽が調和した18分の美しい作品です[ぴかぴか(新しい)]
 
 
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また次回[ー(長音記号1)] 
 
 
 

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チャップリン 「ライムライト」 [映画]

ようこそです。
 
 チャールズ・チャップリン「ライムライト」(1952米)
 
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監督・脚本・製作・主演・音楽を手がけました。
 
【ネタバレストーリー】 
 
 落ち目の芸人カルベロはアパートで自殺未遂を図ったバレリーナ
テリーを救い、自分の部屋に引き取る。
足が動かないという彼女を必死に励ますが
自分も往年の栄光を捨て切れず夢に見る日々だった。
 
回復して踊れるようになったテリーはスターダンサーの座をつかみ、
若い作曲家ネヴィルと出会う。愛の告白を受けるが彼女の思いは
これまで支えてくれたカルベロにあった。
テリーから結婚をきりだされるも、年の差と境遇の違いに
カルベロは彼女の元を去っていく。
 
戦争を経てカルベロに再起の舞台が用意された。
久々の熱演に観客から万雷の拍手。
しかし勢い余って舞台から転落。
幕間からテリーの踊りを見ながら息を引き取るのだった。
  
 ライムライトは完全にトーキーの作品です。 
チャップリンは60代のロマンスグレーになり、
落ち目の老芸人を等身大で演じています。 

ヒロインのテリーを演じたクレア・ブルームは
可憐で品のある雰囲気が素敵。
今もご健在だそうです。
美しい主題曲「テリーのテーマ」はこちらからどうぞ[バッド(下向き矢印)]

 
チャップリンは本職のバレエダンサー、アンドレ・エグレスキーを起用
「青い鳥」の踊りを自分の音楽に合わせてとお願いしました。 
 
音楽家ネヴィルを演じたのは息子のチドニイ・チャップリン
イケメンですね~ [ぴかぴか(新しい)]
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カルベロの再起の舞台ではぶかぶかズボンで足が伸び縮みするギャグが印象的。
往年の喜劇スター、バスター・キートンが共演しています。 
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ライムライトの登場人物の関係は「オペラ座の怪人」に似ていますね。
才能に悩むヒロインを蔭から支え育てる年上の男。
ヒロインは彼に父親のような愛情を感じるのでしょう。
男は怪人や芸人であり結ばれることはかなわない。
対抗馬の若きヒーローに手塩にかけた娘を奪われる運命。
しかしヒロインの心の中にいつまでも生き続けるのです・・・
 
  【イメージイラスト】
※スクラッチペーパーについては「街の灯」の記事をご覧ください
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 また次回[ー(長音記号1)]
 
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チャップリン 「モダン・タイムス」 [映画]

ようこそです。
 
 チャールズ・チャップリン「モダン・タイムス」(1936米)
 
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この作品でも監督・脚本・製作・主演・音楽を手がけました。
 
【ネタバレストーリー】 
 
製鉄工場のベルトコンベアで次から次へとネジまわしをするチャップリン。
非人間的な職場で自動食事マシーンの実験台になるなどで
ノイローゼになり入院する。
退院しても働いたり拘置所に入ったり定まらない生活。
ある日パンを盗んだ少女と出会い意気投合、
二人で警察から逃げ出しあばら家のスイートホームで暮らす。
デパートの夜警の仕事にありつくと、
客のいない夜のデパートで少女と遊びまくる。
朝が来て強盗と間違われ逮捕されたチャップリン。
少女はキャバレーの踊り子になり、
出所したチャップリンを同じ職場に誘う。
ひょんなことからアドリブで歌った芸が大うけするも、
今度は少女が保護されそうになる。
再び二人は逃げ出しスマイルを浮かべて新たな道へと進む。 
 

 感動したのはチャップリンがでたらめフランス語で「ティティナ」を歌う
ショータイムのシーン。 
往年のパントマイム芸の風格を感じ鳥肌がたちました。
映画はトーキーの時代になっても
サイレントにこだわっていたチャップリン。
このシーンで初めて自分の声を披露した歴史的瞬間でした。
47歳にして軽やかなステップもお見事。
 
原曲は「Je cherche après Titine」(1917)。
トワ(toi=君)が何回も聞こえます。
映像のアドレスはこちら [バッド(下向き矢印)] 
 
古くはデン助劇場や、タモリのでたらめ外国語、ドリフターズのひげダンス、
ミスタービーン、ホームアローンまで
あらゆるコメディのエッセンスを感じることができる映画です。
 
 工場の大量生産のシーンから始まり、不況、ストライキ、デモなど社会問題が描かれ
共産主義的ではないかと物議をかもしました。 
 
ヒロインのポーレット・ゴダードはこの時期チャプリンの内縁の妻でした。
映画ではラブラブな雰囲気が良く出ています。 
出会った頃はまるで映画のように
二人で車やクルーザーで長距離の旅に出たとか。 
 
チャップリン作の名曲「スマイル」も最高[るんるん]
 ナット・キング・コールの歌唱はこちら[バッド(下向き矢印)]
 
チャップリンの自伝(下巻)では映画で成功した後きら星のごとく
著名人との交流が描かれています。
この時期は南シナ海の船上でジャン・コクトーと知り合って、
コクトーいわく
「チャップリンは太陽の詩人、自分は夜の詩人だ」
う~ん^^;さすがですね 
コクトーの映画「美女と野獣」(1946)、「オルフェ」(1950)
妖しい美しさの中にフランスらしいクールな雰囲気。
確かにチャップリンのヒューマンな温かさとは好対照かもしれません。
ちなみにチャップリンはイギリス人ですが、父方の先祖はフランスからの移民だそう。
 
  【イメージイラスト】
※スクラッチペーパーについては前回「街の灯」の記事をご覧ください】
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 また次回[ー(長音記号1)]
 
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チャップリン 「街の灯」 [映画]

ようこそです。
 
 チャールズ・チャップリン「街の灯」(1931米)
 
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監督・脚本・製作・主演さらに音楽まで手がけました。
 
【ネタバレストーリー】 
浮浪者の主人公が街角で花を売る盲目の娘に恋をする。
何とか力になりたいと思った矢先、百万長者を自殺から救い
友人になる。しかしシラフになると会ったことさえ忘れられてしまう。
チャップリンはお金を稼ぐためボクシングの試合に挑戦するも敗退。
お酒の入った百万長者から何とか1000ドルの寄付をもらうが
またも酔いが覚め泥棒扱いに。
やっとのことでお金を娘に渡すと
目の手術を受けるよう言い残して逮捕される。
刑期を終え再び街をうろつくチャップリン。
目が治り店で花を売るようになった娘が、めぐんでやろうと声をかける。
手に触れたその時、娘は世話になった紳士の正体を知るのだった。
 
山高帽子とちょび髭のステッキにだぶだぶズボンのキャラクターは
お馴染みですが、あらためて魅力にあふれた作品に感動しました。
 
社会の断面を鋭く切り取りながらも、笑わせると同時に
泣かせるという神技を美しい音楽でまとめあげる天才ぶり。
 
簡単に感想を書くことができず、正直お手上げ状態。
もう少し他の作品も観てみようと思います。 
 
今チャップリンの自伝を読んでいるのですが、
ロンドンの貧しい少年時代から劇団で身を起こし
アメリカに渡って映画で大成功を収める
途方もなくスケールの大きい人生です。  
 
花売り娘との出会いの場面をイラストに描いてみました。
(自伝によれば70秒程のシーンを何度も取り直し5日かかったそう) 
 
初めてスクラッチペーパーに挑戦[手(グー)]
トーベ・ヤンソンが「ムーミン谷の冬」で効果的に使っていました 
 
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一見ただの黒い紙。これに付属の竹ペンでひっかいて(スクラッチ)いきます。 
( 下の色が現れ版画のような仕上がりになる予定。)

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下書きをトレーシングペーパーに写し 
 
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スクラッチペーパーにかぶせて竹ペンでなぞります。
う~ん、ちょっと見にくいけど[たらーっ(汗)]
 
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こつこつスクラッチします
 
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漫画に使うスクリーントーン用の消しゴムで質感に変化をつけます 
これはテスト[バッド(下向き矢印)] 
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何とか完成しました [ひらめき]
 
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 また次回[ー(長音記号1)]
 
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